小児歯科臨床 H28年3月号 編集後記
シンガポールのある小学校の女の先生が、サイトに投稿されたのを見つけました。児童たちから集めた作文のなかから一人の作文を紹介したものです。
「ぼくの願いはスマートフォンになることです。なぜなら、ぼくのママとパパはスマートフォンがとても大好きだから。ママとパパはスマートフォンばかりを気にして、ときどきぼくのことを忘れてしまいます。
パパが仕事から疲れて帰って来たとき、パパはぼくではなく、スマートフォンと時間を過ごします。ママとパパが大事な仕事をしていてスマートフォンが鳴り出したら、1回鳴っただけでもすぐに電話に出ます。ぼくが泣いているときでさえ…そんな風にはしてくれないのに。
ママとパパはぼくとではなく、スマートフォンでゲームをして遊びます。スマートフォンで誰かと話しているとき、ぼくが何か伝えたいことがあっても、ぼくの話を聞いてくれません。
だから、ぼくの願いはスマートフォンになることです。」
この作文を書いた子どもは実は自分のこどもだったという、“落ち”がついていました。
こんな作文、日本でもありそうで、なんか悲しくなりませんか。
(J.T)