小児歯科臨床 H27年6月号 編集後記
私事で恐縮です。当院は4月はじめに母親教室1500回を迎えました。昭和54年6月4日に開業して、2週間目から始めた母親教室は36年間続けてきました。毎週水曜日、2時間、初診で来院され、定期健診を希望される患児たちの保護者、すべてに参加(無料)してもらっている半強制的に私の「独演会?」を受講していただいています。わたしは途中、挫折しかけたことはたびたびありましたが、何とかめげずに頑張ってきました。次の2000回目は約11年後になるでしょう(笑い)。
息子がようやく帰ってきました。この3月に大学院(小児歯科学)を卒業し、30歳になりました。この4月からわたしと一緒に仕事をします。
わたしは46年前(昭和44年)に大学を卒業し、小児歯科医として財団法人ライオン歯科衛生研究所ライオンファミリー歯科名古屋診療所に10年間、勤務しました。
当時の子どもの口の中は「むし歯の洪水」と称するほどの状態でした。しかし、今の子どもたちの「むし歯は治水?」されました。これからは口腔の機能すなわち、咀嚼・嚥下機能の劣化問題や歯周病・歯並びなど、まだまだ多くの問題を抱えています。35歳で開業して、35年が経って古希が過ぎた私と比較して、息子が小児歯科に思いを馳せる気持ちはおのずと違いがあると思います。彼がこれからどんな小児歯科を追及していくのか、楽しみです。
(J.T)