小児歯科臨床 H25年11月号 編集後記
先月、家内とNHK「八重の桜」の舞台、会津若松に旅行しました。 そこで、子ども自らによる幼児教育、基礎の心得「什の掟」に触れることができました。
★年長者の言ふことに背いてはなりませぬ.
★年長者にはお辞儀をしなければなりませぬ.
★嘘言をいうことはなりませぬ.
★卑怯な振舞をしてはなりませぬ.
★.弱い者をいじめてはなりませぬ.
★戸外で物を食べてはなりませぬ.
★戸外で婦人と言葉を交へてはなりませぬ.
そして、ご存じの“ならぬことはならぬものです”
「会津藩士の子はこうあるべきだ。」と“掟”を決め、6歳から9歳までの藩士の男の子たちだけが集まって「什(じゅう)」を組織し、お互いに約束し、励み合ってたとか。これとよく似たものが薩摩藩にもあります。「郷中教育(ごじゅうorごうちゅう教育)」で、ここでも子ども同士の間で教育が施されていました。
今どきの親は子どもの躾が出来ていないとよく言いますが・・・昔は子沢山で親も忙しい。そこで兄姉が弟妹を育て、近所・地域が行儀作法を仕込んでいたのですね。この精神、現代の日本でどれだけ通用していけるのでしょうか。いつまでも忘れないでおきたいものです。
(J.T)