初めての方へ

理事長の編集後記Director's postscript

小児歯科臨床 H30年5月号 編集後記

むかし(40~50年ごろ前)、子どもの乳歯列は隙間(発育空隙)がいっぱいあって当たり前。被蓋関係は切端咬合も正常の内。乳前歯の歯冠の半分がすり減っている(咬耗)のも当たり前。
でも今は・・・何か変ですね。上下顎乳歯列の歯間空隙は全く無い(閉鎖空隙)のが当たり前。下手するとすでに乳歯列で叢生。咬合関係では受け口が目立たなくなり、過蓋咬合がうんざりするほど多い。舌小帯短縮症・舌突出癖・口呼吸・構音障害などなど。これって、赤ちゃんからの育児に大きな問題点が潜んでいるのでしょうね。
平成30年4月から保険点数改正で15歳以下の「口腔機能発達不全症」の患者さんに対し「小児口腔機能管理加算」が認められました。
我々、小児歯科に携わる者としては、今まで以上に乳幼児から的確なアドバイスができなければなりません。
5月9日(水)大阪で開催される第30回全国小児歯科開業医会(JSPP)の全国集会では「赤ちゃん歯科ネットワーク」代表の石田房枝先生に「赤ちゃん歯科は何ができるの?」というテーマでご講演いただきます。日々の臨床につながる多くのヒントをいただけると思います。ぜひ多くの皆さんのご参加をお願いいたします。

(J.T)

初めての方へ