歯みがき隊とだえき隊、それにフッ素隊のかつやくでお城を守ったワハハ大王、
元気にしているのでしょうか。ワハハ王国のかべは、今日もかわりがないようです。 でも、このごろワハハ王国には、ふしぎなうわさがながれていました｡
しずまり返った真夜中になると、お城のかべの下になにかがもぐりこんでいく、というのです。
ワハハ大王はふしぎに思って、お城のかべを見回りました。するとどうでしょう。
かべのまわりの地面がところどころ赤くなって、もり上がっているではありませんか。

ワハハ城のかべをやぶるのに失敗したバイ菌軍は、こんど今度はその地下に トンネルを掘ってしのびこんでいたのです。そしてプラ－ク軍を使ってお城の 土台をとかしワハハ城をひっくり返す、｢歯周病作戦｣をくわだてていました。
プラ－ク軍とバイ菌隊は、歯みがき隊がゆだんして、なまけているすきを うかがっては、少しずつかべと地面のさかいめから、こっそりもぐりこみ、 毎日ジワジワとトンネルを掘り進めていました。

ワハハ城の地下には、血管と呼ばれるひみつの通路があり、バイ菌隊をやっつける 白血球隊、弾丸を運ぶ赤血球隊がひそんでいてバイ菌隊のこうげきにそなえています。
白血球隊は、トンネルを掘っているバイ菌隊をとうとう見つけ、はげしい戦いが 始まりました。
バイ菌隊や白血球隊の死体がうみになっていきます。

だんだんばい菌隊のせいりょくが強くなり、そのかべのまわりからうみがたくさん 出て、くさいにおいがするようになりました。
それに、プラーク軍のせいでお城の土台がとけ、ワハハ城はゆらゆらゆれはじめました。

｢このままではやられてしまう！｣
ワハハ大王は大あわて。急いで歯みがき隊にめいれいを出しました。
ワハハ城が、いよいよだめかと思われた時、おおいそぎでかけつけた歯みがき隊 が必死でバイ菌隊やプラ－ク軍とたたかい、やっとの思いでバイ菌隊をやっつけました。
またもや、バイ菌大王のわるだくみはしっぱいに終ったのです｡
あれはてていたお城のまわりも、歯みがき隊のかつやくでもとどおりになりました。

でも、うっかり、ゆだんしているとバイ菌隊が元気を取り戻します｡ バイ菌大王は、決してあきらめないのです｡
みんなの口の中のワハハ王国は、だいじょうぶですか？
歯ぐきが赤くなっていたり、歯みがきをするとき血が出たりしませんか？
もしそうなっていたら、ていねいに歯と歯グキのさかいめをみがきましょう。
小中学生に多い歯肉炎のじょうたいだったら、歯みがきだけでかんたんに治ります｡
歯周病は、知らないうちに進んでしまう怖い病気です。
おかしいなと思ったら早めに歯医者さんで見ていただきましょう。