歯磨き博士
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それでは,唾液の緩衝作用がどれだけ素晴らしいものであるか実験をしたので,
クイズを出してみよう!
まず,蒸留水を5CC用意する。PHは,約7.0だ。ここに0.1N(規定)の強塩酸(pH約1.0)
を0.2cc加えたら,pHは約2.3になった。(注:計算上では2.4になる)
それではボクの唾液5cc(pH約7.2)に,同じ量の塩酸を加えたらpHは,
どの位になるだろう?
1:pH3.0
2:pH4.0
3:pH5.0
4:pH6.0
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ケイちゃん
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化学は,苦手でしたから…。
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歯磨き博士
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正解は,約pH6.0になった。
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ケイちゃん
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蒸留水に比べてpHが,ほとんど落ちませんね。
唾液の緩衝作用って,素晴らしいのですね。
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歯磨き博士
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もう一つ,クイズを出してみよう!
それでは,塩酸を加えてpH2.3になった蒸留水に,水を加えて唾液と同じpH6.0に
するためには,どの位の水が必要だろうか?
1:5ml
2:50ml
3:500ml)
4:5リットル(5.000ml)
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ケイちゃん
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数字を見ると,嫌になってしまいます。
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歯磨き博士
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正解は,5リットルだ。
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ケイちゃん
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ヘエー!5リットルも加えなければならないのですか!!まさに唾液は,魔法の水ですね。
ところで“重炭酸塩”とはどんなものですか?わかりやすく教えてください。
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歯磨き博士
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ヒトは,酸素を吸って,二酸化炭素を出す。酸素を取り入れてエネルギ−に
変換するのは,体を構成する細胞であり,それぞれの細胞は二酸化炭素を排出する。
細胞から排出された二酸化炭素は血液中に溶ける。
ここで炭酸脱水素酵素によって
CO2+H2O→H+ + HCO3-の形で血液中に存在する。
そして肺では同じ酵素によってH+ + HCO3- →CO2+H2O となり肺から二酸化炭素が
排出される。 このHCO3-が重炭酸塩であり,血液中に存在する。
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ケイちゃん
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ちょっと難しいけれど,細胞から排出される二酸化炭素が重炭酸塩のル−ツなのですね。
なんとなくわかってきました。
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